「避妊をしたのに生理が予定通りこない」
「生理がこなくなったけど、大丈夫?」
上記のような悩みを抱えている女性も多いのではないでしょうか。
結論、生理がこないからといって必ずしも妊娠しているわけではありません。
しかし避妊をしたのにもかかわらず、生理がこない状態が続くと不安が膨れ上がってしまうでしょう。
本記事では、基本的な月経頻度や避妊率・生理がこない原因について解説します。
この記事を読むことで、生理がこない原因や対処法がわかるでしょう。
避妊したけど生理がこないことで不安な女性は、ぜひ最後まで読んでみてください。
生理は基本どれくらいの頻度?
生理(月経)の正常な周期はおよそ25日~38日です。
※参照:働く女性の心とからだの応援サイト「月経について」
個人差はありますが、月に1度または40日に1度の頻度で訪れると考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば生理周期が35日の女性の場合、前回が1月1日だと次の予定日は2月5日です。
ホルモンバランスの影響によって早まったり遅れたりするため、25日~38日の間であれば正常だと判断しましょう。
生理の異常
個人差はありますが、生理の出血期間は3日~7日間・経血量は20~140mlになります。
※参照:働く女性の心とからだの応援サイト「月経について」
ただし下記に当てはまる場合は、月経異常が起きている状態です。
月経不順 | 生理周期が不規則で次の予測がつかない |
頻発月経 | 生理周期が24日以内 |
稀発月経 | 生理周期が39日以上 |
無月経 | 3か月異常生理がこない状態 |
過長月経 | 出血が8日以上続く |
過短月経 | 出血が2日以内で終わる |
過少月経 | 出血の量が非常に少ない |
過多月経 | 出血の量が非常に多い |
不正出血 | 月経時期以外の出血 |
月経異常に該当する人は、病気が潜んでいる可能性があります。
たとえば生理痛がひどく日常生活に支障をもたらす「月経困難症」や、心身の不快症状「月経前症候群(PMS)」なども月経に伴う疾患・病気の一つです。
当てはまる症状がある場合は、かかりつけの医師に一度相談してみましょう。
避妊方法と避妊率
妊娠を望んでいない場合は性交渉のときに、避妊する必要があります。
主な避妊方法と避妊率は、下記の9種類です。
避妊法 | 避妊失敗率 |
避妊しない | 46.0% |
緊急避妊法 | 5.1% |
コンドーム | 18.0% |
オギノ式避妊法 | 24.0% |
基礎体温法 | 24.0% |
膣外射精法 | 22.0% |
経口避妊薬(ピル) | 9.0% |
子宮内黄体ホルモン放出システム | 0.2% |
子宮内避妊器具 | 0.8% |
科学技術振興機構が発表している予定外妊娠の調査では、避妊しても9%~24%の確率で失敗したという結果が出ています。
上記の数値は、ピルを服用しても約10人に1人の割合で妊娠している計算です。
この数値からわかるように、避妊したからといって確実に妊娠を防げるわけではありません。
妊娠を望まない場合は、複数の避妊方法を用いるなど徹底した対策が必要になるでしょう。
妊娠以外で生理が遅れる・来なくなる原因
妊娠以外で生理が遅れる理由・こなくなる原因は下記の3つです。
それぞれの原因について詳しく解説するので、参考にしてみてください。
生理不順
避妊をしていても生理がこない原因では、体内で生理不順が起きている可能性があります。
生理不順とは周期通りきていた生理が、予定日になってこないことです。
たとえば生理がおよそ30日周期で訪れていたのにもかかわらず、予定日の1週間後である37日目になっても生理症状が見られない場合は生理不順が考えられるでしょう。
生理不順になる代表的な原因は、下記の4つです。
- 不規則な生活
- ストレス
- ダイエット
- 過度な運動など
参照:一般社団法人 日本女性心身医学会
生理不順が続くと、卵巣機能やホルモン異常が疑われます。
放置すると不妊症の原因にもつながるため、生理周期を過ぎてもこない場合はかかりつけ医に相談しましょう。
早期閉経
避妊していて生理が予定日から数か月超えてもこない場合は、早期閉経の可能性があります。
早期閉経とは、40歳前に生理症状が永久的に停止することです。
卵巣が卵子を定期的に排出しなくなり、ホルモンを分泌する能力が弱くなって起こります。
早期閉経は、生理がこないだけでなく妊娠できません。
早期閉経の主な原因としては、下記の4つがあげられます。
- タバコなどの有害物質
- 異常抗体による自己免疫疾患
- 遺伝子異常
- おたふくかぜなどのウイルス感染症など
※参照:MSDマニュアル
生理予定日を過ぎても数か月生理がこない場合は早期閉経の可能性もあるため、病院に足を運んでみましょう。
無月経
生理予定日から3か月以上月経がないと、無月経の可能性があります。
無月経とは、妊娠していない3か月以上生理がない状態です。
無月経は18歳以上になっても生理が始まらない「原発性無月経」と、過度なダイエットなどが原因になる「続発性無月経」の2種類あります。
たとえば過度なダイエットをして生理がこず、頭痛や吐き気・めまいが続く場合は続発性無月経になっている可能性が考えられるでしょう。
避妊をしているのに3か月過ぎても生理がこない人は、無月経の可能性があるためかかりつけ医に相談してみてください。
過度なダイエットや過度なスポーツ
妊娠以外で生理がこない原因では、過度なダイエットやスポーツもあげられます。
ハードなトレーニングやダイエットは心身ともにストレスを感じやすく、身体に大きな負担がかかりやすいでしょう。
過度なダイエットやスポーツに対して必要な食事を摂っていない場合、摂取・消費エネルギーバランスの乱れからホルモン分泌が低下して生理不順や月経異常になります。
※参照:日本産科婦人科学会学術講演会「女性アスリートのヘルスケア」
たとえばアスリートや強度の高いトレーニングをする女性は、生理不順や月経異常になる人が多いです。
生理がこないと悩んでいる女性は、過度なダイエットやスポーツを避けて十分な食事を摂取してください。
生理がこない時の対処法
生理がこない時の対処法は、下記の3つです。
各対処法について解説するので、生理がこないことで悩んでいる人は、チェックしてみてください。
ストレスをためない生活をする
生理がこないと悩んでいる場合は、ストレスをためない生活を意識してみましょう。
女性ホルモンの分泌はストレスによってバランスが偏りやすく、生理の遅れに繋がります。
たとえば避妊したのに生理がこない期間が続くと、不安が積もってホルモンバランスを崩しやすいです。
女性ホルモンバランスを崩れは生理不順を招くため、ストレスをためない生活を心がけてみてください。
睡眠をしっかりとる
避妊したのに生理がこないと悩んでいる女性は、十分に睡眠をとりましょう。
睡眠不足や睡眠のリズムが乱れていると、脳は休息していない状態に陥ります。
女性ホルモンの分泌量は脳の下垂体や視床下部がコントロールしているため、適度な休息は欠かせません。
たとえば仕事や家の用事で睡眠時間に変化があった場合、環境の変化に対するストレスや睡眠リズムの乱れから生理が遅くなりやすいです。
生理がこない状態になっている女性は、質を高めた睡眠を取るようにしてください。
漢方を利用する
生理がこない場合は、漢方薬を利用してみるのもおすすめです。
漢方は貧血や疲れ・精神不安といった、心身のバランスを整えてくれる治療として注目を集めています。
生理は卵巣で作られる女性ホルモンの分泌が重要ですが、過度なダイエットや身体の冷え・ストレスが原因でこなくなるケースも少なくありません。
たとえば過度なダイエットや貧血気味のときに漢方を服用すると、気血不足の解消やホルモンバランスの正常化が期待できるため生理不順が解消される可能性があります。
ドラッグストアや漢方専門薬局で購入し、自分の体質や悩みにあわせて服用してみてください。
避妊に失敗?不安な時はアフターピルを飲もう
避妊に失敗した可能性がある場合は、アフターピルの服用も検討してみましょう。
アフターピル(緊急避難ピル)は、性交渉後72時間以内に用いる避妊薬です。
日本産婦人科学会によるアフターピルの調査では、服用後に80%以上の女性が予定月経日の前または2日後以内に月経があったという結果が出ています。
参照:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
ただし妊娠を確実に避けられるわけではないため、妊娠を望まない場合は避妊しましょう。
アフターピルを服用したい場合は、最寄りの産婦人科などで処方してもらう必要があります。
生理がこない時は病院に相談しよう
避妊したのに生理がこないと悩んでいる場合は、最寄りの産婦人科に相談しましょう。
72時間以内で妊娠の可能性があれば、アフターピルを処方してもらえます。
他にも生理がこない状態は、女性ホルモンのバランスが崩れている影響で生理周期が乱れている可能性が高いです。
心身の疲れやストレス、過度な運動・ダイエットなども生理がこない原因になります。
生理がこないときは自分にあった対処法を施して、ホルモンバランスを整えてください。
生理がこない時の対処法